Vol.2 社会福祉法人 藤雪会 様

社会福祉法人 藤雪会 理事長 又木京子 様(写真右から2番目)
株式会社 湘南ビジネスマネジメント 代表取締役 野田周吾(写真右)
      スタッフ 鈴木篤紀(写真左)・成川毅(写真左から2番目)
藤雪会又木さんと記念写真

女性たちの経営力を、最大限に引き出そう!

藤雪会の立ち上げから、法人を引っ張ってきた又木さん。県議会議員や政治団体の代表も務めたことがあり、熱い志を胸に様々な社会的活動をされています。また、弊社代表の野田の初期のお客様の一人であり、社会福祉法人やNPO法人の会計に関して勉強する機会を与えてくださった、湘南ビジネスマネジメントの一大キーパーソンです。今回の対談では、世の中の女性たちの先頭に立って走り続けている、力強い又木さんのお言葉を改めてうかがうこととなりました。

【社会福祉法人 藤雪会とは?】
1989年、「女性が働き続けることを応援してほしい」という寄付者の意志を受けて、神奈川県厚木市にデイサービスとホームヘルパーの高齢者介護施設を開設したことから始まった法人です。その後も働く女性の応援をモットーに、認可保育園の開設などを進めてきました。現在では、神奈川県厚木市・横浜市・川崎市を中心に、多くの福祉施設を運営しています。
http://www.care-asahi.or.jp
会計の考え方を変えた言葉との出会い
野田:私は、20代の末ごろに会計事務所に転職をしたのですが、又木さんとお仕事をさせていただくようになったのは、その会計事務所がきっかけなんですよね。
又木:そうですね。知り合いから会計事務所を紹介していただいたんです。その会計事務所の所長さんがご自分で書いた本を私にくださったんですけど、その内容に感心してしまって。色々なものの考え方を教えていただきました。
あとね、これは別の人からなんですけど、「会計って民主主義そのものなんだ」っていうことも教えてもらって。数字はすごく不正に対して正直だから、それを公開することで民主主義を体現できるということ。それを実現してくれる会計の専門家にお願いしたいなと考えていました。
野田さんも、今では湘南ビジネスマネジメントの社員さんも、みんな私の要望に応えてくれると信頼できるので、今までずっとお付き合いしています。
会計の民主制=「独立採算制」
野田:私が初めて又木さんの法人に伺ったのは2001年のことだったんですけど、その頃は又木さんご本人には全然お会いできなかったんです。県議会議員や政治団体の代表も兼務されていて、お忙しくて。事務長さんを通してやりとりをしていたので、たまに少しだけお話をする時間をいただいても、なかなか話がかみ合わないことがありました。

又木:その頃は事務長を置いていたのよね。でも今では、この法人の中に「事務長を置かない」と決めているの。理事長や施設長があまりにも会計に関して無知でいると、事務長は施設とか事業の責任者ではないのに、決済権を握ることができる。権力が一箇所に集中してしまう。お金の持つ力ってすごいんです。

野田:その後、ようやく又木さんとお会いできる機会も増えてきて、その時に、それぞれの施設が自分のお金に責任を持つ「独立採算制」でやっていきたい、というお話をいただきました。

又木:事務長制を廃止するだけではなくて、施設長が経営する力を身につけられるように、会計を読めるようになってほしいと思って。野田さんには、ただ会計を見てもらうだけではなくて、施設長たちのところを毎月まわって、会計の教育をしてほしいとお願いしました。
施設長は「会計責任者」として社会的にも行政に登録しなければならないんです。それが、名目じゃないようにしたいと考えたんです。
女性施設長たちが納得できるリアルな仕組み
野田:又木さんが目指していらっしゃる「独立採算制」は、ただ資料を事業所別に分ければいいということではなくて、その事業所が一つの会社になったかのように当事者意識・経営意識を持ってもらうこと。そのために、まずは仕組みをつくるということから始めました。例えば、毎月必要な書類を整えていただくために、チェックリストがついている袋を用意して、何をいつまでに揃えたらよいかわかるようにする、というような小さな工夫の積み重ねです。私たちが毎月事業所に伺う前に、書類の準備とパソコンの入力を終えていただいて、当日は内容を一緒にチェックして、財務諸表の内容を現場の実態とリンクさせながら月次決算報告をします。
そのチェックが全事業所終わったら、全体の経営状況に関する報告会を経営層の方にするというサイクルを、ずっと繰り返し継続してきました。

又木:事業の種類、人件費の比率や家賃もそれぞれ全然違いますから、利益が出やすいところ、出にくいところ、というのがどうしてもあります。「独立採算制」なんだけれど、事業の違いをみて、リーダーたちの努力が無駄にならないように、会計でプログラムをつくるの。面白いけど、結構大変なんです。それを野田さんたちに手伝っていただきました。
例えば、赤字の施設に本部の事務所を持って行って、本部の事務所費をその施設に支払うとか。パソコンも本部のものとして設置して、その施設でも使ってもらうとか。
全部の施設を同じようにしてしまうと無理があるので、そういう小さな工夫をね。それが制度に違反しないかどうか教えてくださるのが、野田さん。それがなかったら、それこそごまかしがいっぱいになっちゃう。

野田:施設長さんが全員女性の方なんですよ。家庭も仕事もなんでも自分で出来る方たちなので、リアルに感じていただくことが大切だと思うんです。机の上でやるのではなく、施設長のみなさんが納得してくれるような仕組みづくりをしていかなければいけなかったので、すごく時間がかかりました。
家計を握る日本女性の素質を信じて
又木:野田さんがおっしゃったように、日本の女性って家計を握っているから、すごく経営能力があるはずなんだけれど、法人とかの会計ってなんかわざと難しくしているじゃない?ああいうものを見ると、みんな参っちゃうんですよね。家計簿と同じように会計の帳簿の仕組みも絶対わかるよっていうことを、説明しながら付き合ってほしいんです。

野田:最初は「聞いてもわからないから。」ってみなさんおっしゃるんです。それでも、人間って毎月同じものを見ているとなんとなく頭がそれに慣れていくんですよ。よその会社の数字だったらわからないままかもしれないんですけど、自分の施設・事業所のお金なので、少しずつ現場とリンクしていくんです。そうすると、利用者さんが体調を崩してサービスの利用ができなくなってしまったり、職員さんの働き方に変化があったり、何か買い物をしたり、そういう「事象」が数字の増減に現れているのが見えてきて、ちょっと面白くなってくる。
そして、少しずつわかってくると「これ、どうしてこうなるの?」という逆質問が始まって、「自分ごと」「自分の数字」になってきて、表情とか意識、感覚がまったく変わってくるんです。 だから、継続するしかないんです。あきらめずに。
会計の家庭教師
又木:現場にあるもの、今ここにあるものが教材だと、一番理解が早いんです。だから、湘南ビジネスマネジメントさんは、施設長の「会計の家庭教師」みたいな感じ。会計代行ではなくて、家庭教師でいてくれることが大切なんですね。
もちろん全部自分でなんてできないですから、代行していただいてもいいんです。だけど、できるだけ現場で出来るように代行してもらうという。これはとても難しいことで、野田さんにはすごく「教育力」がついたんじゃないかなと思います。

野田: 又木さんから強くお願いされていたので、私は毎月の業務を代行したことはありません。どうすれば面白がって、どんどん興味を持って、達成感を持ってやってもらえるか。それだけを考えながら繰り返し伺っていました。みなさん人生経験がベテランの方たちばかりで、私は小僧でしたけど、「野田がくるわよ。ぴったり合わせて、文句ひとつ言わせないわよ!」って思っていただけたらって。笑
今思うと、私自身も「人に伝える」ということを勉強させてもらっていました。現在、各事業所をまわってくれている、弊社のスタッフたちもそれを勉強中なんですけど、全部をやってもらうっていうところまでは、かなりの難しいものですかね?

鈴木:施設によって若干差はあるかもしれませんが、みなさんかなりレベルが高いですよ。

成川:みなさんが黒字を出すためにすごくこだわって、頑張ってらっしゃるな、というのを空気で感じています。みなさん積極的に質問をしてくださるイメージです。

又木:あなたたちが優しくて代行しちゃうと、施設長たちは私から「次、頑張りなさいね。」って怒られちゃうのよね。笑

野田:2人とも優しさが仇になってる。笑
一緒に猛勉強した大合併
野田:こんな感じで、各施設長さんが、まさに自分が法人を経営しているような意識でやってくださるようになったので、又木さんがまた違うところでマネジメントができるようになるんです。

又木:そのおかげもあって私は、法人の合併とか譲渡とか結構大胆なことをずっと繰り返してきているんですけど、その会計面を全部担ってくださるので、実現できたんですよね。

野田:どんどん事業が大きくなって、年商2億円だったのが現在では16億円。職員さんも数十人から数百人に。どーんっと規模が大きくなりましたよね。
実は、社会福祉法人とかNPO法人の合併って、一般企業とは全然違って。又木さんから相談されたときは「はて?どうやるんだろう?」っていうところから始まりました。又木さんご自身も行政とコミュニケーションをとって情報共有してくださるんですが、それをなんとか先回りして調べて、お伝えできるように努力してきました。

又木:私が無理難題をいっぱい言うから。「制度はそうはいかない」と教えてもらっても、「なんでできないのか?」って聞いちゃうんですよね。

野田:各施設長さんたちと同じように、又木さんにも納得していただきたかったので、一生懸命調べて、お伝えするようにしてきました。

又木:私自身も勉強材料をたくさん与えたという自覚があります。こんな経験なかなかできないだろうな、ってね。笑
みんなで未来につないでいこう
又木:いつかは、施設長も会計担当者も交代していくけれど、その時にまた一から教育していってほしい。これからも大きな本部を作る気はありません。私は女性たちに経営能力があると信じているの。現場の人でも経営する力を持てる、と。
あと、私だってずっとリーダーをやるわけにはいかないから、トップがいなくても組織が回るようにしたいの。お互いにはたらく人が変わっても、同じように続いていくように、ね。

野田:又木さんが最初に「会計は民主主義」っておっしゃいましたが、本当にそれに尽きると思います。現場ではたらくお一人おひとりの「想い」を、「経営する力」を身につけることでおもいっきり実現していただけるように、私たちも精一杯お手伝いしていきたいです。
藤雪会の皆様と集合写真

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